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解からない境地
一也
テレビ石と呼ばれる石がある。例えば新聞紙の上にその四角い石を置くと、石の天辺の面に底面にある新聞の文字が映るのだ。というより新聞そのものになるように見える。これはファイバーで構成されているということである。
私はとある意識研究家に「毒のマスター」と呼ばれたことがある。それは私が自然波主義ではなく、毒を身体に入れて免疫を高めていくというシャーマン的な生き方をしているからなのだが、実は私には「毒の先生」がいる。彼がマスターであり私ではない。それはある有名ミュージシャンなので名前は出せないが、青山氏と仮名にしておこう。
青山氏が言うには「テレビ石は象徴的だ」ということだ。それは、光が物質を作っている元であることを証明しているからである。正に、光は色、色は物質。般若心経では「色即是空、空即是色」と言っている。色は空であり、空は色である。この色とは、現象界、あるいは物質世界のことを言うものだ。
宇宙空間を想像してほしい。地球から月の距離、そして太陽系の惑星との距離、太陽との距離、太陽系の外の星々の距離、この距離は、我々の身体の中の分子間の距離と同じだ。ぎっしりと詰ったかのように見える硬い石を拡大していくと、やはり分子間の距離はスカスカで宇宙空間と同じような距離感となる。
この恐ろしい事実を判りやすく映像化しているものがある。椅子のデザイナーの巨匠であるイームズの映像作品がDVDで発売されている。是非、ご覧いただきたい。石や我々や世界や宇宙は一体何ものかという迷宮の世界に入る。
解かることを求めることは、まず解からなくなることからスタートラインに立つことができるのかもしれない。私が二十年以上も研究している、今は亡き20世紀最高峰の文学者であるアルゼンチンのホルヘ・ルイス・ボルヘスが「迷宮の作家」と言われているのは、きっと誰よりも解からない境地へと入っていた証拠である。
※コラムで登場しましたテレビ石はこちらで販売しております。
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